編集後記 – Mumbo Jumbo: シリコンバレーは「グリーン」を目指す

弊社のウェブサイトやメールでお知らせいたしておりますとおり、本年のCDNLive Japan 2015のゲストスピーカーとして、昨年ノーベル物理学賞を受賞されましたカリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授をお迎えすることになりました。

青色ダイオードの開発に関するいろいろなエピソードや、確固たる信念を持ちつつ、実現のためには失敗の教訓を活かして柔軟に取り組むという、研究開発の規範となるようなお話が伺えるものと期待しています。

青色ダイオードの実用化により、我々の生活は大きく変わりました。その結果として白色ダイオードが実現され、長寿命でエネルギー効率に優れ、環境に優しい照明へのシフトが進んでいます。

中村教授は、さらに演色性に優れた真の白色ダイオードをはじめとした多種多様な照明の開発にも取り組まれていらっしゃいますので、当日はこれらのプロジェクトの最新成果についてもお話しいただけるかも知れません。

中村教授の研究に代表されるように、今日では環境に寄り添う科学、技術というものがより一層重要視されています。

環境とより直接的に結びつく建築ではそのトレンドは最近一層鮮明に現れており、最近の建築コンペティションでは「サステイナビリティー」や「環境に優しい」、あるいは「グリーン」というキーワードが前面に押し出されているケースが多いようです。

このところ、シリコンバレーの有力企業は、有名建築家による新社屋の建築ラッシュで、AppleがNorman Foster、FacebookがFrank Gehry、GoogleがThomas Heatherwickと有名どころの名前が連なっています。Googleは用地買収でLinkedInが割って入ったため建築が困難になるとの噂もありますが、よほどHeatherwickが気に入ったようで、ロンドン・オフィスも彼の設計になることが決まったようです。

Apple本社Apple本社

Google本社Google本社

Facebook本社Facebook本社

AppleもGoogleもいかにもといった感じのSFっぽい外観が特徴ですが、Facebookは一見Frank Gehryとは分からないような設計で、屋上一面に公園が設けられて、文字通り「グリーン」な印象を与えます。

その一方で、Google、Facebookともに社内のコミュニケーションを重視し、なおかつ将来的な組織変更にダイナミックに対応できるという名目で、巨大なオープンスペースを持つオフィスとなっています。このため、一部からはかえって作業効率が悪いとか幼稚園のようだといったような揶揄の声があがっているようですが、この辺は好みの問題でしょうか。

一方日本に目を移すと、渦中の新国立競技場ということになりますが、国際デザイン・コンクールの際のキャッチフレーズ『「いちばん」をつくろう。』で、どういうわけか多くの方達が旧来の「いちばん」という価値観に向いてしまったように思われます。このときに「サステイナブル」や「グリーン」といった方向性が明確に打ち出されていれば、世界に例を見ない最先端のスタジアムになったかも知れないので、今更ながら残念な気がしています。

では、皆様にCDNLiveの会場でお目にかかるのを楽しみにいたしております。

(Tea13)

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