Cadence® Clarity™ 3D Transient Solverは、複雑なシステムやサブ・システムをシミュレーションするための3D有限差分時間領域(FDTD)電磁界(EM)シミュレーション・ソフトウェア・ツールです。Clarity Transient 3D Solverを使用することで、5G、車載、ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)、機械学習(ML)アプリケーションを設計する際に、テスト測定精度を維持して最も複雑な電磁界(EM)の課題に取り組むことを可能にします。
業界をリードするCadenceの分散処理マルチプロセッシング技術を用いることで、Clarity 3D Transient Solverは、より大規模で複雑なこれらのシステムに効率的かつ効果的に処理するために必要な実質的に無制限のキャパシティと10倍の速度を実現します。レポートは、電磁両立性(EMC)解析、感受性分析、アンテナ配置、バイオメディカル分析や他のアプリケーションに使用されます。
Clarity 3D Transient Solverは、時間領域の電圧、電流、フィールド分布およびフィールド・アニメーションの結果を生成します。周波数領域の出力の場合、比吸収率(SAR、specific absorption rate)、近傍界/遠方界の分布、電流分布などの結果が含まれています。
Save Design Time with Parallelization
歴史的に、大規模システムは、サブ・システム・レベルで解析され、システム全体の解析結果は実験室での試作の測定から得られます。今日、Clarity 3D Transient Solverにより、もはやその必要がありません。Clarity 3D Transient Solverは、3D構造を解析するために必要とされる数学的な処理を並列化することで、マルチ・コア・コンピュータ・リソースを有効活用するようにゼロから設計されています。タスクは1台のコンピュータ・コアもしくは複数のコンピュータ間で並列化され、複雑な構造を解析するための時間を10倍、それ以上に短縮が可能です。
業界をリードする並列化技術により、可能な限りの多くのコンピュータや、コンピュータ構成およびコアにわたり、シミュレーション・タスクが分割され並列化されます。解析に必要な総時間は、コンピュータのコア数に基づいてスケーラブルです。コンピュータ・コアを2倍にすれば、パフォーマンスもほぼ2倍となります。
Cost Savings Solving for 3D Structures with Cloud Infrastructure
3D構造を解析にWebベースのクラウド・サーバーを使用することは、コンピュータ・ハードウェアを購入する代わりとして考えられます。大規模でコストのかかるサーバーを選択するのではなく、Clarity
3D Transient Solverを使用することで、低コストのコンピュータ・リソースを選択しても、高いパフォーマンスを維持することが可能です。この柔軟性により、3D構造を解析する時のクラウド・コンピューティングの費用を大幅に削減できます。
Complete Design and Analysis Flow
Clarity 3D Transient Solverは、高機能な電子製品設計チームが必要とするIntelligent System Design™メソドロジーの重要な要素です。Cadenceの包括的な設計と解析フローを利用することで、信頼性と競争力のある製品を設計し、予算内で予定通りに市場に提供することで、市場のシェア拡大が実現可能となります。
Features
- 画期的な並列化機能: 3Dシミュレーションに必要なコンピュータ構成を予算化する時に、エンジニアリング・マネージャは、より柔軟な対応が可能となります
- 柔軟性 : システム・レベル・コンプライアンスを担当するエンジニアにテスト測定の3D精度解析を提供します
- リソースの最大化:少ない数のコアのみが使用可能な場合に、コンピュータ・リソースを完全に消費することでの早期の中断の心配がなくなります
- すべてのデザイン・プラットフォームで使用可能: すべての標準的なチップ、ICパッケージ、PCBプラットフォームからのデザイン・データの容易な読み込みが可能です
- 3Dソリューションの統合: Cadence Allegro® Package Designer Plus SiP Layout Option、Virtuoso®環境、および、Allegroプラットフォームとの統合により、解析ツールで最適化し、再描画無しに、デザイン・ツールでインプリメンテーションが可能です
- モデルEMインターフェイス: ケーブルやコネクターなど機械的な構造をシステム設計と統合し、単一のモードとしてEMインターフェイスをモデル化します