謹んで新春のお祝いを申し上げます。
お客様、パートナーの皆様には格別なご高配を賜り、誠にありがとうございます。
皆様にとりまして本年が良い年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

昨年は新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が収束せず、オリンピック開催中も含め緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が続き、飲食業、旅行業など多くの業種が大きな影響を受けました。その一方で、一昨年より在宅で過ごす時間が増えたことによりPCの需要が高まり、また5G携帯の利用拡大も手伝って通信データ量が飛躍的に増大し、クラウド、データセンターなどハイパースケールコンピューティング市場も活況でした。その結果、半導体業界は昨年も堅調に推移し、上方修正を重ねて前年比で約25%成長し、今年も引き続き2桁の成長が見込まれています。ただ、新型コロナウィルスの影響により半導体のサプライチェーンに支障が生じ、半導体不足の問題が長引いていることで、特に日本の主要産業である自動車業界に影響が出ていることは今後も懸念されるところです。

エレクトロニクス業界、半導体業界が堅調な中、お蔭様でケイデンスは売上高29.8億米ドル、前年比18%増(見込)と成長することができました。昨年末、4年間Presidentを務めてきたAnirudh DevganがCEO(Chief Executive Officer)に就任しました。Anirudhのリーダーシップの下でIntelligent System Design™戦略を継続し、半導体設計向けのEDAやIPのソリューションをさらに強化すると共に、30年以上の会社の歴史の中で蓄積してきたComputational Software技術をシステム設計・解析分野に拡張してまいります。昨年はNUMECA International社とPointwise社を統合し、CFD(数値流体力学)の分野に進出しました。また、More Than Mooreの切り札としてますます実用化が進行している3DICやチップレットの設計環境Integrity 3D-ICプラットフォーム、次世代プリント基板統合設計環境Allegro® X Platform、AI/ディープラーニング技術をデジタル設計ツールに採用し、PPAをさらに最適化するCerebrus™ Intelligent Chip Explorer、検証分野ではハードウェア検証プラットフォーム、プロトタイピング検証プラットフォームDynamic Duoを構成するPalladium® Z2、Protium™ X2など様々な新製品を発表しました。IPに関してもTenslica AI Platform、HiFi1、Vision Q8/P1など各アプリケーションに向けたDSP関連新製品をリリースするとともに、DDR5/LPDDR5、112G/56G SerDesなど先進プロトコルに対応する設計IPの採用実績も増えており、お客様の次世代設計をサポートする準備が着々と進んでおります。

本年も全世界に拠点を持つグローバル企業であるケイデンスの強みを活かし、半導体製品、システム製品の開発をサポートするソリューションベンダーとして、お客様の最終製品の差別化、早期な市場参入に貢献できますよう、Intelligent System Design戦略の下で開発される革新的なリューションをご提案してまいります。

本年も倍旧のお引き立てを賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

 

金子敏文

日本ケイデンス・デザイン・システムズ社 社長