Yokohama, 25 Jul 2018
ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下、ケイデンス)は、7月24日(米国現地時間) 、ケイデンスがDARPA(Defense Advanced Research Projects Agency、アメリカ国防高等研究計画局)のERI(Electronics Resurgence Initiative)が立ち上げる6つの新しいプログラムのうちのひとつであるIDEA(Intelligent Design of Electronic Assets)プログラムに採択されたことを発表しました。IDEAプログラムは、システムオンチップ(SoC)、システムインパッケージ(SiP)、プリント基板(PCB)のインテリジェントな統合設計フローに向けた共通プラットフォームを開発するために先進的な機械学習技術を活用することを目的としたプログラムです。
ケイデンスは、4年間の契約期間においてプログラムのゴールを達成するために、MAGESTIC研究開発プログラムを立ち上げました。MAGESTICはMachine learning-driven Automatic Generation of Electronic Systems Through Intelligent Collaborationの略です。このプログラムでは、機械学習を導入することで設計プロセスに自主性を持たせ、真に設計意図に基づいた製品を開発することを可能にすることで、ケイデンスが提唱するSystem Design Enablementの基盤を作り上げます。ケイデンスがリードする開発チームにはカーネギーメロン大学およびNVIDIAの機械学習エキスパートが参加します。ケイデンスのMAGESTICプログラムに関する詳細は、www.cadence.com/go/mlをご参照下さい。
ケイデンス・コメント
Anirudh Devgan (president of Cadence):
「私たちは、機械学習、解析、最適化技術を使用する電子設計フローの開発、展開、サポートにおいて業界をリードしてきました。今回のプログラムは、設計生産性を大きく飛躍させるためのインテリジェントな設計フローの実現に向けたロードマップを加速します。アナログ、デジタル、検証、パッケージ、およびPCB 設計のEDA技術を全方位に強化するための基盤を構築し、最先端のシステム設計を可能にするソリューションをお客様に提供します。」
DARPA ERIプログラムは、もし解決されなければ、マイクロエレクトロニクス技術における半世紀にわたる絶え間ない進展を減速させてしまう可能性のある、エンジニアリングおよび経済に関する切迫した課題に取り組んでいます。現在、マイクロエレクトロニクス発展のペースを維持するために必要とされる設計作業および製造がますます困難かつ高価になっていることは明白です。MAGESTIC研究開発プログラムは以下の問題の解決を目指します:
- パフォーマンスを最適化するアルゴリズムを開発するために機械学習の最先端技術を向上
- 従来プロセス同様、7nm以下の高度なCMOSプロセス・ノードのサポートを拡張
- デバイスの配線およびチューニングを自動化し、信頼性、回路性能、および耐性を向上
- 機械学習、解析、最適化を活用し、パワー、性能、面積(PPA)を改善
- 技術の導入をステージ化し、システムがユーザーから学び、ユーザーがツールを最大限に活用して望ましい結果を達成する方法を理解できるようにする
また、このプログラムにおいては、ケイデンスのクラウドベースの設計システムの採用を広げ、大規模な分散処理により設計作業をスピードアップします。

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